斎王の歴史

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斎王とは

天皇に代わって伊勢神宮の天照大神(あまてらすおおみかみ)に仕えるために選ばれた、未婚の皇族女性。


飛鳥時代から南北町時代にかけて約660年間行われていた斎王制度。その斎王が、日々を送るために造られた特別な場所が「斎宮」と呼ばれ、現在の明和町斎宮の由来です。

明和町を知る上で、欠かせない「斎宮」「斎王」。ここでは、その斎王の中から、7人の斎王についてご紹介します。

No.1豊鋤入姫命(とよすきいりひめのみこと)

 伝説の初代斎王。崇神天皇の皇女。
 大和の笠縫邑(かさぬいのむら)で天照大神(あまてらすおおみかみ)を祀っていた。後に、さらに清浄な地を求め旅にでることになります。
 この後を継いだ、倭姫命(やまとひめのみこと)が、天照大神(あまてらすおおみかみ)をお祀りできるより良い場所を探し旅にでました。そして、その旅の末、現在の明和町大淀に着きました。
倭姫命は、海が大いに淀んでいて航海がしやすかったことを喜んで、この地を「大淀」と名付けました。

No.2大来皇女(おおくのひめみこ)

 飛鳥時代の斎王であり、歴史上の初代斎王。天武天皇の時代の斎王であり、天皇の娘。
壬申の乱の後673年に選ばれ、伊勢国にも来ています。弟である大津皇子が亡くなられた後、役を終えて都に帰りました。
  斎王の解任(退下)は天皇の譲位、死去、近親者の喪などによるとされ、帰路は、天皇の譲位の時は群行路をたどり、その他凶事の時は違う路をたどるとされています。

No.3井上内親王(いのえないしんのう)

 奈良時代の斎王。全国に国分寺・国分尼寺を建立、東大寺に大仏をつくった聖武天皇の娘。
56歳の記録からの逆算で養老元年の誕生、卜定(ぼくじょう)時に5歳だったとおもわれます。
 ※卜定とは、亀卜(亀の甲を火で焙って出来たひびで判断する)により新たな斎王を定める為の占いのことです。
 退下後、夫が天皇となり、元斎王で唯一の皇后となる。しかし、天皇呪詛の疑いで廃后され死去する。死後、都に怪異な現象が続発し、これが井上内親王のたたりであると考えられたため、皇后の位が戻され、何回か改葬が行われた。

No.4恬子内親王(やすこないしんのう)

 平安時代の斎王。平安時代に書かれた「伊勢物語」の「狩の使(かりのつかい)」の段は、在原業平(ありわらのなりひら)と当時の斎王だった恬子内親王がモデルであると言われています。
 「君や来し我や行きけむ思ほえず 夢かうつつか寝てか覚めてか」という斎王の幻想的なロマンスを表す歌も読まれています。斎王は、神につかえるものとして恋愛が禁じられていました。それにより、2人は最後に大淀にある松の下で歌を詠みかわし、業平が伊勢国をはなれたとされています。そこから、歌を詠み交わした「業平松」と呼ばれるようになりました。

No.5徽子女王(よしこじょおう)

 平安時代の斎王。父である醍醐天皇皇子・重明親王の才芸を受け継ぎ、歌人として三十六歌仙の一人に数えられています。
 紫式部が書いた「源氏物語」に登場する六条御息所(ろくじょうのみやすどころ)のモデルといわれています。「竹河」の帖では、登場人物が古代の歌謡「催馬楽(さいばら)」の一つ「竹河」を歌う場面があります。「竹河」は、祓川のことを指し、歌の内容からその近くに花園があった事を意味しています。それが「竹川の花園」として伝えられています。

No.6隆子女王(たかこじょおう)

 平安時代の斎王。安和2年(969年)に卜定(ぼくじょう)、在位わずか4年で疱瘡のために亡くなりました。この時の疱瘡の猛威は89日間におよび、多くの死者が出たことが歴史書にも記されています。斎王が斎宮で亡くなるのは初めてのことでした。
 隆子女王が眠るといわれている陵墓は「伝隆子女王の墓」として明和町にあり、今も隆子女王の面影をしのばせる清楚なたたずまいを見せています。

No.7良子内親王(ながこないしんのう)

 平安時代の斎王。後朱雀天皇の長女である良子内親王は、随行した貴族・藤原資房(ふじわらのすけふさ)により多くの事が知られている人物です。藤原資房の日記『春記』は、斎王が京都から斎宮まで向かう群行について、詳細に記録しており、歴史研究において貴重な記録となっています。また、「斎王貝合日記」という歌合の記録からは、斎宮の日々の一端を知ることができます。良子内親王は、7年間を伊勢で過ごし、都に戻ったのは父の崩御後のことでした。


さらに斎王を知りたい方へ

斎王には、斎宮へ向かう群行を行わずに在任期間を終えた斎王もいらっしゃいます。そういった各斎王の違いを一つ一つ知っていくと奥が深い世界です。

もっと知りたい方は、「斎宮歴史博物館ホームページ」をぜひご参照ください。下記リンクは、斎宮歴史博物館斎王一覧です。在任期間や当時の天皇との続柄などを各斎王ごとに掲載しています。

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