
斎王の斎宮での暮らしは 、祈りを捧げる慎ましやかな生活の一方で、十二単をまとい、「貝合せ(かいあわせ)」や「盤双六(ばんすごろく)」など当時の遊びに興じ、歌を詠むといった都での雅な生活を再現するものでした。斎宮跡の発掘調査では、緑色に発色する焼き物の緑釉陶器(りょくゆうとうき)、土器 や陶器に文字や記号などが墨書きされた墨書土器(ぼくしょどき)、祭祀用具など数々の出土品があ り、斎王の日常をうかがう手がかりとなっています。
特に当時の宮廷で使われていた緑釉陶器は、数多く出土しており、斎宮の華やかな生活を裏付けています。慣れ親しんだ都の生活の再現が、斎王の楽しみだったのかもしれません。
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