
斎王制度が始まって最初の斎王は、天武天皇の娘・大来皇女(おおくのひめみこ)でした。以来約660年続いた斎王制度も、南北朝の時代に入ると国が乱れ、後醍醐天皇の娘である祥子(さちこ) 内親王を最後に、廃絶してしまいます。こうして、さまざまな史実と伝説を生み出してきた斎王制度は、歴史の中に埋もれ、斎宮は「幻の宮」となったのでした。
しかし、斎宮に住む人々は、先祖代々語り継がれてきた斎王・斎宮の存在を信じ、斎王の御殿があったとされる場所を 「斎王の森」として大切に守ってきました。森の中には「斎王宮阯」の石碑や 、杉の木でできた黒木の鳥居があります。
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